異常な脱毛ってどんなもの?抜け毛の種類を知っておこう

[最終更新日]2016/12/09

抜け毛の種類

抜け毛には種類があることをご存知でしたか?

一概に抜け毛といっても、寿命を迎えた髪の毛が自然と抜けてしまうものは問題ありません。

ところが、本来抜けるはずのない毛髪が抜けてしまう異常な抜け毛には注意が必要です。

そんな抜け毛の種類について、詳しく解説いたします。

ヘアサイクルと抜け毛の関係

抜け毛が起こる前提として理解していただきたいものに、ヘアサイクル(毛周期)というものがあります。ヘアサイクルとは、髪が生え変わる周期のこと。毛髪サイクルと呼ばれることもあります。我々がもつ1本1本の髪の毛には寿命があり、成長した後に自然と抜け落ちるようになっています。そして、髪の毛が抜け落ちた毛穴からは、新たな毛髪が生える仕組みになっているのです。

ヘアサイクルには個人差があり、性別によっても違いがあります。一般的に、男性の場合は3~5年、女性の場合は4~6年といわれています。また、ヘアサイクルには「成長期」「退行期」「休止期」の3つの段階があり、休止期に入った髪の毛は自然と抜け落ちるようになっています。

それでは、ヘアサイクルの3つの段階ついて、詳しくご説明しましょう。

成長期

成長期の段階では、髪の元となる毛母細胞の細胞分裂が活発に繰り返されます。つまり、髪の毛が伸び続けている状態ということができます。成長期においては、1か月に約1センチのペースで髪の毛が伸び続けるといわれています。ヘアサイクルの3つの段階で一番長い期間を占めるのがこの成長期。その期間はおよそ2~5年といわれています。生えている毛髪の大半、80~90%が成長期にあります。

退行期

成長期で活発に細胞分裂を繰り返していた毛母細胞が弱まり、髪の毛が成長しなくなる段階が退行期です。退行期に入った毛髪ではメラニンの合成が止まるため、毛根内部の細胞が細くなっていきます。髪を成長させていた毛母細胞の働きも急速に弱まり、退行期に入った毛髪の成長は、2~3週間ほどで完全に停止します。髪全体の約1%が退行期にある毛髪です。

休止期

退行期で活動が低下していた毛母細胞が、完全に細胞分裂を止めてしまい、成長がストップしてしまった毛髪。それが休止期にある毛髪です。そして、成長が止まった髪の毛は、次に生えてくる髪の毛を育て始めようとします。すると、成長が止まった髪の毛は徐々に上に移動し始め、抜けやすい状態になります。少し触れただけで抜けてしまうような髪の毛は、休止期にある可能性が高いといえます。休止期は2~4か月間続き、髪全体の10~15%を占めています。

AGAの疑いがある抜け毛とは?

ヘアサイクルの途中で髪が抜けてしまったり、成長期が短いまま休止期・退行期に移行して髪が抜けてしまったりするものは、いわば異常な脱毛といえます。

「異常な脱毛」には、次の2種類があります。

成長期性脱毛(委縮毛)

成長期性脱毛は、さらに円形脱毛症と薬剤性脱毛症の2種類に分類されます。

  • 円形脱毛症
    突然、髪の毛が円形や不整形に抜けてしまう脱毛症です。老若男女を問わず発症する脱毛症で、ストレスが原因だと考えられています。近年の研究において、自己免疫疾患と深い関わりがあることが分かってきました。
  • 薬剤性脱毛症
    抗がん剤などによる薬の副作用による一時的な脱毛を、薬剤性脱毛症といいます。抗がん剤には、がん細胞の分裂を抑制する働きがあるため、活発な細胞分裂が行われる毛母細胞にまで影響を与えることがあります。抗がん剤などの作用によって毛根が委縮した状態になってしまい、成長期にある毛髪でも脱毛してしまいます。

休止期性(棍棒毛性)脱毛

休止期性脱毛には、次の2種類の脱毛症があります。

  • AGA(男性型脱毛症)
    男性にもっとも多い脱毛症で、一般的には思春期以降に額の生え際や頭頂部の毛髪のどちらか、または双方が薄くなり始め、次第に進行していく疾患です。
  • 脂漏性脱毛症
    過剰分泌された皮脂により頭皮にトラブルが発生し、毛髪の成長が阻害されることがあります。このような、皮脂が異常に多く分泌されることに起因して生じる脱毛が、脂漏性脱毛症です。脂漏性脱毛症の人はフケが多いことから、粃糠性脱毛症(粃糠とはフケのこと)とも呼ばれています。

抜け毛改善はまず生活習慣から

特定の栄養や成分の不足が、抜け毛や薄毛の原因となることは考えにくいものです。しかし、食生活の乱れや睡眠不足、タバコやアルコールなどの嗜好品の摂取が、髪を含めた全身の健康維持に悪影響をもたらすことはあり得ます。

さらに、冷え症などに代表される血行不良も、ヘアサイクルに大きな影響を与えます。頭皮の血流が悪化すると、髪の元となる栄養が毛母細胞に行き渡らなくなってしまいます。その結果、発毛に悪影響を及ぼすことがあります。タバコやアルコールなどの嗜好品は極力控え、規則正しい生活を送るようにしましょう

ストレス

ストレスを感じると、血流をコントロールしている自律神経が緊張してしまいます。その結果、血管が収縮し血流の悪化につながります。ストレスによって血行が悪くなると、髪の毛の成長に必要な栄養が毛母細胞まで届かなくなり、毛髪の成長に悪影響を与えてしまいます。また、不眠症や内臓機能の低下、アドレナリンの過剰分泌など、身心にさまざまな不調をきたすことも。このように、ストレスは毛髪だけでなく全身に悪影響を及ぼします。自分に合ったストレス発散法を見つけ、意識的にストレス発散に努めるようにしましょう。

睡眠不足

毛髪の成長と睡眠の間には深い関わりがあるといわれています。丈夫で健康な髪を育てるためには、睡眠中に分泌される成長ホルモンが必要になります。その成長ホルモンの量が多いほど、健康な髪が育つというわけです。成長ホルモンがもっとも多く分泌されるといわれるのが、午後10時から深夜2時の間。その時間帯にいかに良質な睡眠をとるかが、良質な髪の毛を手に入れるためのポイントとなります。

極端なダイエット

食事の量を極端に減らして身体に負担をかけるダイエットは、髪にも悪影響を与えます。生命維持という観点から、毛髪の優先順位は他の臓器のそれに比べて低いと脳が判断してしまうことがあります。そうすると、脳や心臓など優先度が高いと判断された臓器に優先的に栄養素が送られてしまうことになります。その結果、髪には十分な量の栄養が行き届かなくなり、ハリやコシ、ツヤなどが失われるだけでなく、抜け毛や薄毛といった症状が現れることも考えられます。無理な食事制限をするよりも、ダイエットは運動を取り入れたバランスの良いものがおすすめです。

食生活の乱れ

毛髪の約95%は、18種類ものアミノ酸が結合してできたケラチンというタンパク質で構成されています。ところが、ケラチンは加齢に伴い減少してしまいます。そして、アルコールやタバコ、不規則な食生活は、ケラチンの減少に拍車をかけてしまいます。ケラチンを始めとした栄養が不足すると、毛髪の成長は鈍ってしまうため、バランスの良い食事で髪の成長を促すことが大切です。特に、髪と頭皮の活性化に必要な亜鉛ビタミンB群は、日常の食事以外にサプリなどで補うと効果的に摂取できます。

タバコとアルコール

タバコに含まれるニコチンは人間の中枢神経に作用。興奮物質であるドーパミンの分泌を促し気分が高揚し、ひとときの安息効果をもたらします。このとき人体では、興奮時に活発に働く自律神経が優位な状態になっています。交感神経が活発になると、毛細血管が収縮したり筋肉が緊張したりして、高揚感が高まります。この状態が頻繁に起こると、血行不良による頭皮への栄養不足につながり、髪の毛の成長が妨げられてしまうことがあります。

飲酒に関しては、アルコールを分解する肝臓への負担が気になるところです。肝臓が疲弊すると血中コレステロール値のバランスが崩れてしまいます。血中の栄養素の調整を行う肝臓への負担が増すことで、頭皮に運ばれる栄養が不足することも考えられます。

 

抜け毛の改善は、生活習慣の見直しと医師への相談から。セルフケアでは期待しているほどの改善はなかなか見込めません。専門医に相談して、適切なアドバイスを受けることをおすすめします。

まとめ

  • 髪が生え変わる周期(ヘアサイクル)は一般的に、男性の場合は3~5年、女性の場合は4~6年といわれている。
  • 成長期が短いまま休止期・退行期に移行して髪が抜けてしまったりするものは、いわば異常な脱毛。
  • 抜け毛の改善は、生活習慣の見直しと医師への相談から。

 

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