薄毛と言えば中高年層特有の症状でしたが、今ではそれも昔の話。
現在は若年層の間にも薄毛に悩む方が増えてきており、薄毛は年齢に関係なく発症する症状となりました。
となれば気になってくるのが育毛剤を使用できる年齢。
本来が中高年向きに製造されているうえ、年齢制限が記載されているものまであるので使用したくても手が出ないという方も少なくないでしょう。
そこで今回は育毛剤は何歳から使用できるのか、どんな育毛剤選びをすればいいのかを徹底解説していきます。
育毛が必要になる年齢は?
今では20代前半の薄毛が増えてきており、症状を食い止めるための改善策を打たなければならない年齢は以前よりもグンと下がりました。
20代前半に薄毛と認識できる場合、その大半が男性型脱毛症と呼ばれるAGAでその症状は中高年期によく見られる前頭部と頭頂部のハゲです。
といってもいきなりドサッと抜けて極限の症状になるわけではなく、症状は時間をかけて徐々に進行します。
よって、早い時期に適切な対策を講じてやれば進行を止めることもできますし、元に戻すことも可能です。
特に若い間は完治する可能性も高いので、薄毛と気づいたら何らかの対策を練るべきでしょう。
対策を練る目安としては10代後半が理想的です。
20代前半から中盤に薄毛と分かる症状がでているなら、症状が始まったのがこの時期だと推察できるからです。
初期症状はなかなか分かりにくいですが、一番判断しやすいのは髪のセット時です。
散髪したわけでもないのに前髪が決まらないなどの違和感があれば髪の毛が減っている証拠です。
特に親族に薄毛の方がいる際は、AGAになりやすい体質が遺伝している可能性が高いので見逃さないようにしましょう。
育毛剤は何歳から使用できるの?
若年層の薄毛が増加してきたのはここ最近のことですから、基本的に育毛剤は成人を対象に製造されています。
よって、どの育毛剤でも安心して利用できる年齢は20歳以上となります。
しかし、育毛剤の種類も様々です。
購入する育毛剤によっては20歳未満でも安心して使用できるものは多数あります。
現在購入できる育毛剤は下記の3つに分類されます。
- 医薬部外品
- 医薬品
- 医療用医薬品
購入する育毛剤がどの分類に属すかで、使用可能な育毛剤を選別することが可能です。
育毛剤には発毛の促進や補助効果がある成分が配合されていますが、どんな成分が配合されているかによって分類が違ってきます。
医療用医薬品に関しては医師の処方が必要となるため勝手に購入することはできないので、今回は誰でも購入可能な残り2つについて説明します。
まず未成年でも問題なく利用できるのが医薬部外品に分類される育毛剤です。
配合されている成分が自然由来のものばかりで副作用がないので、年齢に関係なく購入可能です。
しかし、直接発毛を働きかける効果はなく、効果としては頭皮の炎症の抑制や血行促進などで使用したとしても発毛は期待できません。
育毛剤と称していますが、育毛や発毛効果はないと理解しておきましょう。
そして年齢制限があり、未成年の使用が不可の商品が含まれているのが医薬品です。
医薬品に分類されている育毛剤は厚生労働省によって薄毛に効果のある薬と認められたもので、配合されている有効成分に副作用があることが認められています。
またこの有効成分は男性ホルモンに作用するものもあるので、成長期のホルモンバランスが不安定な未成年が使用すれば成長に悪影響を及ぼすことも考えられ、低血圧やうつなどの副作用を引き起こすこともあります。
これが年齢制限が設けられている理由です。
購入時には年齢制限がないかを必ず確認しましょう。
市販と処方される育毛剤の違いは?
先ほど育毛剤の分類について触れましたが、市販されている育毛剤と処方される育毛剤は下記のように分類されます。
- 市販の育毛剤 → 医薬部外品、医薬品
- 処方される育毛剤 → 医療用医薬品
それではこの2つにはどのような違いがあるのかを説明していきましょう。
病院で処方される方が圧倒的に効果がある!
市販のものと処方されるものとの一番の違いは効果の違いです。
市販されている育毛剤の中で厚生労働省に唯一発毛効果があると認められている商品がリアップで、毛母細胞の細胞分裂の促進と血管拡張作用て発毛を促す効果があるミノキシジルが5%含有されています。
そして同じようにクリニックで処方されるミノキシジルを含有した育毛剤は含有量が5%、10%、15%のラインナップがあり、市販のものより高濃度のものを使用できます。
つまり市販のものと処方されるものとでは同じ有効成分が含有されていても、その含有量が全く違うため、高い治療効果が望めるのです。
副作用に対して迅速な対応が取れる
ミノキシジルのように大きな効果がある成分には副作用が認められています。
市販されているリアップでもかゆみや動悸、めまいなどの副作用が認められています。
よって、使用には注意が必要になってきます。
しかしリアップは誰でも購入できる商品ですから、副作用が出た時は個人で対応しなければなりません。
これに対して処方されている育毛剤ならば担当医に相談すれば迅速に対応してくれるので、これは大きな安心感につながります。
副作用のある治療薬を使用する上で安心して使用できるかどうかは大きな違いになってくるでしょう。
育毛剤使用上の注意点
育毛剤は用法と用量を守って使用すれば問題が起こることは少ないのですが、下記のような使用は様々な問題が懸念されるので注意が必要です。
- 他人に処方されたものを使用する
- 個人輸入で購入して使用する
他人に処方されたものを使用する
先ほど医師によって処方されたものは市販されているものよりも治療効果が高いことを説明しましたが、基本的に医師によって処方された治療薬は患者の症状に合わせた成分含有量が調整されています。
ミノキシジルにしても5%~15%のラインナップが用意されているのも症状に合わせて効果がある治療薬を処方するためです。
また、ミノキシジルは誰もが使用できる成分ではありません。
血管拡張作用があるため、低血圧症の方が使用すると血圧が急激に低下し失神する恐れがありますし、心臓病の方が使用すれば心臓発作を起こすことも考えられます。
つまり医師が処方する際は症状に合わせた含有量の薬を処方するだけでなく、使用する方にその成分が害を与えないことを判断した上で処方している患者専用の治療薬なのです。
その治療薬を全く症状が違う方や低血圧症や心臓病の方が使用したらどうなるでしょう。
全く効果がないことも考えられますし、重篤な副作用を発症することも考えられます。
よって医師によって処方された治療薬を第三者が使用するのは絶対におススメできないのです。
個人輸入で購入して使用する
今ではネット販売を通じて個人輸入で海外の治療薬を購入することが可能です。
日本未承認の安いジェネリックや新薬も購入できるのでAGAの方にとっては大きな魅力となるでしょう。
しかし、個人輸入業者はすべてが信頼できるところばかりとは限りません。
事実、全く効果のないまがい物が送られてくることもありますし、不衛生な環境で製造されたものや、体に害をなす成分が含有されていたというケースもあります。
よって個人輸入にはメリットもありますが、危険を伴うデメリットも存在します。
もしものことを考えれば、安心して使用できる病院の治療薬が一番おススメですね。
まとめ
- 育毛の対策を練る目安としては10代後半が理想的。
- 基本的に育毛剤は成人を対象に製造されており、20歳以上が適正である。
- 病院で処方される育毛剤のほうが効果が出やすい。